2009/08/11

同期(しんくろ)と時間経過

漫画やアニメの演出技法について詳しいことはぜんぜん知らないけれども、映画で「時間経過を崩す」という極めて高等な演出を用いたのは1作だけ観た事がある。

それは「旅芸人の記録」という4時間以上の長い尺で、映画館の上映では途中10分間の休憩があった。
けどさすがにいいかげんお尻が痛くなったのを今でも覚えている。

その映画の内容は、旅芸人一家が戦前戦中戦後を過ごした人生像を団長(主人公)の追憶のようにまとめあげたものだが、最後まで観ないと、その人の人生の重さ、生き抜くことの信念や、感情・・・なにより、監督が何を伝えたい(もしくは監督の心情に100歩譲って「伝えた」)かが伝わらない。

一方、伝えることの楽しさを手っ取り早く共有しようという試みも、レンタルビデオが普及しだした頃からあったようだが、それは普通の娯楽作品やエンタメで起こったらしい。

たとえば・・・、エンドロールが終わった後に「この話はハッピーエンドなんだよ!」みたいなカットや、シーンが付け足されて、ほほえましいことこの上ないものもあれば(たとえばアリオンとか、最初観たときゃ「尾も白い?」とかメッセージ込められているみたいに思えてげらげら笑っちゃって面白かったなあ)、いかにもな2作目につながるショートエピソード(露骨できわめつけなのがパロディーとしての予告編をつけた(ホット何とか・・・題名忘れた、本編自体がトップガンのパロディー))なんてーのもある。

しかしどんな作品だって、作り手の意思がある限り、最後まで見ないと、聴かないと、読まないと、伝わらないし、作り手は、伝わるような努力をする。

マクロス7の主人公(バサラだったっけ?)が叫ぶ「俺の歌を聴けエー!」とかの主張は、今風の萌えっこに置き換えれば「どうか最後まで聴いてよね、お、ね、が、いv」(「v」はハートをあらわす)ってなもんだろうし、それくらいキャプションに書いたってぜんぜんOKじゃないか、週間漫画にしてみればそれは扉絵なんだ、あの手この手で視聴者が食いつくように、そしてなにより、享受する側を楽しませなきゃ、こちらも楽しくない。

なので、今回UPには(相変わらず中身が薄いけどね)「地球を押し花にする?」というほら話をチョコッとトッピングしたつもり。

冒頭の「フィルムが古い」効果をつけたのは、実は偶然見つけたWMVの効果だった。ピアプロでの曲説明に書いた「現在が過去で本当の現在は未来にある(ちょっとややこしい)かもしれない仮説」は、動画製作の過程において生まれたといっていい。(作詞したときにはぜんぜんそんなこと思いつかなかった。)以降、発想の連鎖がもし続いていくとすれば・・・「こんなに嬉しいことはないw」(by沖田艦長・・・ってか、語尾にそれつけますか!)

かくして、ちょっと見ただけではわからない奥の深さを味わってもらうべく、相変わらず解りにくい前置きを長々と書いたのでした。



ニコニコ動画自体「ネタ」に敏感なユーザー気質を計算に入れれば、もっと練り上げたものができるかもですが、もともと「いい歌」を作ることがポリシーの主体なので・・・

ってか、基本的に、ニコニコはアップロードするものもダウンロードするものも一緒になって楽しむものなので、これくらいがいいと思う。きっかけは、小さなココロの窓をたたいて、開いたらしめたもの・・・みたいな。


メモ:音声ビットレート128、FLSからのmp3出力時にディザリングを選択したのが原因かと思われる、FLV変換とエンコード後に音量が小さい(ゲインが95にもなっていたのに!)
にわか知識でいじるとこうなるといったいい例ですね。以降は素直にディザなし深さ16ビットにしておこうかな。

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